クラウドストレージのセキュリティ比較

クラウドについて

クラウドとは「クラウド・コンピューティング」という言葉を省略したものです。従来のパソコンではメールなどのアプリケーションはパソコンにインストールしなければ利用することができず、データもすべてパソコンの中に保存されていました。しかしクラウド・コンピューティング(クラウドサービス)を利用すると、パソコンにインストールをしなくても対象のクラウドサービスのアカウントを取得すれば、ブラウザを通してメールなどのサービスを利用することが出来ます。

クラウドとは、ユーザがソフトウェアを購入・インストールしなくても、必要なサービスを利用することの出来るとても便利な仕組みなのです。その中のサービスとしてクラウドストレージ(オンラインファイルサーバ・オンラインストレージとも言われます)があります。クラウドストレージはクラウド上にファイルを保存したり、保存されているファイルを共有したりすることが出来るように設計されたクラウドサービスです。インターネットを通してファイルのダウンロードやアップロードを行うためウェブブラウザだけで利用することが出来ます。その便利さ故にあらゆるデータを保管する場所になっているため、一層セキュリティ面が重要になってきます。インターネットが繋がっている以上、危険は常につきまとってくるのです。

セキュリティの重要性

データは資産であり大切な財産です。
万が一顧客情報が流出してしまうと、会社の信用問題にも繋がります。そのため使用するクラウドを選ぶ際にはセキュリティ面がしっかりしたクラウドを選ぶ必要があります。(クラウドストレージには有料版無料版どちらもありますが、有料版と無料版ではセキュリティレベルが異なります)

リスクと対策

・サーバダウン/災害によるデータ消失

利用しているクラウドストレージのサーバがダウンして、データが消失してしまう可能性はゼロではありません。この対策としてはバックアップをとることです。有料版クラウドではサーバ負荷対策やBCP対策としてバックアップをとるものもありますが、無料版ではそこまで求めることが出来ないため、別のストレージや外付けHDDなどのバックアップをとることが必要になります。

・サイバー攻撃によるリスク

近年増えている企業へ対する標的型サイバー攻撃。
クラウドストレージサービスにも同様に「*ゼロデイ攻撃」や「*バックドア」といったサイバー攻撃による情報漏洩、データ改ざんの可能性はゼロではありません。他にも多くのサイバー攻撃がありますが、どれに対してもOSやソフトウェアを最新の状態にしておくことや、セキュリティ対策を万全に行うことが求められます。個人で出来る対策としてはパスワードを複雑化し同じ文字列を複数使用しないことにすることです。

*ゼロデイ攻撃とは、ソフトウェアに存在する脆弱性を発見し、パッチなどの修正プログラムが配布されるよりも前にその脆弱性を突いて攻撃することです
*バックドアとは、一度侵入したPCに裏口を仕込み次回以降の侵入を円滑にし、再度侵入しデータを盗んだり改ざんしたりすることです。

クラウドストレージサービス

・box

利用企業が多く有名なクラウドストレージの一つです。
セキュリティとしてファイル、セキュリティ、ポリシー、プロビジョニングを可視化し一元管理することが可能です。また、暗号化によってファイルの機密性を高めることが出来ます。

・Smooth file 6

Smooth file 6は企業間のファイル転送に向いています。
セキュリティ対策として、SSL通信暗号化、ウイルスチェック、アクセス元IP制限、操作権限設定、ファイル暗号化、アクセスログ管理などがあります。金融機関や医療機関でも利用している例があるため、安心してファイルを保存・転送することが出来るクラウドストレージサービスです。

・Fleekdrive

Fleekdriveもセキュリティが高く、更に業務ツールとしても有効的に活用することの出来るクラウドストレージサービスです。
セキュリティ対策として、ダウンロードリンクをパスワードで保護、閲覧期間設定、ファイルの取得者を透かしでデータ挿入、ファイルの暗号化、データをブラウザでプレビューすることが出来る機能、などです。Fleekdriveの共有ファイルは複数人が同時に編集することが可能のため業務ツールとしても活用することが出来ます。

・Giga CC

Giga CCはGiga CC ASP(クラウド)とGiga CC Office(オンプレミス)の2つから選択することが出来ます。セキュリティ対策として、ウイルスチェック、アクセス制限/グローバルIPアドレス制限、SSL暗号化、サーバ内暗号化、履歴ログ管理、バックアップ機能、などが挙げられます。こちらのサービスも行政機関や金融機関に利用されたことがあり安心して利用することが出来ます。

・One Drive for Business

One Drive for BusinessはMicrosoft社が提供しているクラウドストレージのため、Microsoft製品と連携・移行がしやすいです。セキュリティ対策として、ファイル転送時の暗号化、データ損失機能防止、全ファイルのバージョン管理、ファイル共有に関する権限の詳細設定、などです。Microsoft Officeが導入予定であればOne Drive for BusinessとセットとなっているOffice365 Business Premium(Microsoft Word,Excel,PowerPointなどの他に1TBのクラウドストレージが利用可能)もあります。

最後に

今回は5つの有料クラウドストレージを挙げましたが他にも多くのサービスが存在します。今回挙げたサービスの中にもプランがあり、それぞれに受けることの出来るサービスが変わってくるため、コスト面も見つつ企業の運営スタイルに合ったクラウドストレージサービスを選択してみてください。またこのようにセキュリティ対策面を比較し確認することも大切ですが、運営している会社に信頼が置けるかどうかの確認も必要となります。

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