インターネットの始まり。その歴史に迫る。

・はじめに

皆さんは、いつも身近に使っているインターネットについて、その起源や歴史をどのくらい知っているでしょうか。ほとんどの人はあまり気にしたこともないのではないでしょうか。今回は、私達の生活を様々な面で便利にしているインターネットの歴史について紹介していきたいと思います。

インターネットの歴史

起源について

インターネットの起源は、1969年にアメリカで発表されたARPANET(アーパネット)という名のパケット交換型のネットワークです。日本で爆発的に普及を促したWindowsの発売開始と30年ほどの開きがあるため、みなさまが想像していたより歴史が古いのではないでしょうか。

従来型の欠点

ARPANETが発表されるまで使用されていたネットワークはいわゆる回線交換型ネットワークというもので、電話番号に紐付いて、専用の交換機により回線自体を切り替えて個別端末間の回線を直接繋ぐという形をとっていました。この従来の方法では、特定の回線が端末間で常時専有状態になってしまうため回線の利用効率が極めて低いという致命的な欠点がありました。

その欠点を見事に解決したのがパケット交換型ネットワークであるARPANETです。パケット交換型のネットワークでは、回線交換型ネットワークと異なり、通信データが一区切りの特定されたパケット(データ)に区別されます。このパケットには相手先のアドレスなどの制御情報が付帯されており、パケット交換の際その相手先アドレスに基づいて専用のルータで送信先を特定、そして送信先に届けるという流れを踏んでおりました。このとき、パケット交換型ネットワークの回線利用は、通信データを送受信している間のみであったため、回線交換型ネットワークのように回線の専有といった問題はなくなりました。これはつまり、現代のように同一回線において複数の通信データを送受信できるようになったことを意味します。結果的に回線の利用率は従来に比べて飛躍的向上しました。

ARPANETの開発者たち

ARPANETの持つ画期的なパケット交換のシステムの元になる考え方である、コンピューターのタイムシェアリングを提唱した論文が1960年、ジョゼフ・カール・ロブネット・リックライダーにより「人間とコンピューターの共生」というタイトルで発表されました。
リックライダー氏はこの論文が評価され、1962年にアメリカ国防高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency:ARPA)の部長の座に就くことになりました。
その後、アイバン・サザランド、ロバート・テイラーそしてローレン・ロバーツという優れた後継者に恵まれ1969年の10月29日にアメリカ国防高等研究計画局の頭文字を略したARPAを元にARPANETという名で世の中にインターネットの起源として後世に大きな影響を残す発表がなされました。

第一回目のインターネット通信

発表当時のネットワークは、 カリフォルニア大学ロサンゼルス校 (UCLA)、スタンフォード研究所(SRI)、 カリフォルニア大学サンタバーバラ校 (UCSB)、ユタ大学の計算機科学科(UTAH)の4箇所でした。記念すべき第一回目の送信は1969年の10月29日10:30に、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の学生プログラマーからスタンフォード研究所に対して「login:」というテキストだったようです。しかし、実はこの時システムにまだまだ不備があったのか「lo」までの受信後システムが壊れてしまいました。(1時間後に復旧し、「login:」全文の送受信成功。)
その後、カリフォルニア大学ロサンゼルス校とスタンフォード研究所の間で、恒久的なリンクが完成し、同年の11月21日にARPANETは一般に公開されました。その日を記念し11月21日はインターネット記念日と言われています。

・まとめ

いかがでしたでしょうか、今日、現代社会において決して欠かすことのできない存在となっているインターネットがいつ、誰に、どのように開発されたのか、この記事で紹介させて頂きました。20世紀に発表されたインターネットではありますが、私達人類の歴史に比べると、その歴史は非常に浅く、はたして今後どのように変化し、私達の生活を変えていくのか非常に注目です。

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