初心者がJavaScriptを学んでみる
JavaScriptの基礎の基礎
JavaScriptについて調べてみると、「初心者におすすめ」といった表記を含む多くの記事を見つけることができます。しかし読み進めていくとそれらの多くは、JavaScriptを既に触れたことのある方向けの参考となるような記事であったりします。したがってここでは、業界経験が浅く、一切JavaScriptにも触れたことのないプログラミング初心者の私が、実際にJavaScriptについて学習しながらまとめた内容を記事にしています。まずは概要についてです(※既にJavaScriptの基礎について知識のある方は読み飛ばしていただいて構いません)。 JavaScriptとは1995年に開発されたオブジェクト指向のプログラミング言語です。また、Webサイトやアプリ等を開発をする上で無くてはならない存在として、昨今のWebサイトのほとんどにJavaScriptが使われているほど重宝されています。利用される場面は多岐に渡っておりスマホアプリやゲーム、デスクトップアプリの他、IoTや人工知能の開発など利用用途の広さから、今後も注目されている言語です。ただし、例えばアプリ開発ならJavaやSwift、人工知能にはPythonといったように各分野には開発に最も適した言語が存在しており、そういった面から考えるとJavaScriptは主にWeb業界で活躍する言語といえるようです。
JavaScriptを学ぶ事で就ける職業
先ほど、主にJavaScriptはWebサイトやアプリ等の開発に使われることが多いことをご紹介しました。では、実際にJavaScriptを習得すると、どういったキャリアに就くことが出来るのでしょうか。
- フロントエンドエンジニアを目指す方です。フロントエンドエンジニアとは情報システムやWebサイト等を開発する技術者の中で、ユーザーに対する表示や操作の受け付けを行う部分(※ご覧になられているこの記事も簡単に言ってしまえばフロントエンドです)などの、Webブラウザ側に展開されるコードを開発するエンジニアのことです。具体的にはJavaScriptをHTMLのコードの中に埋め込むことで、ボタンやメニューに対してポップアップなどの動的な操作や機能を加えることが可能になります。
- Webデザイナーを目指す方です。構成やレイアウト、デザインを作るだけでなく、JavaScriptを使うことで、Webサイト上の強調させたい箇所にアニメーション等の効果を付与し、ユーザーにとって利便性が高く見やすいWebサイトを構築することができます。
JavaScriptのメリットとは
それでは次にJavaScriptのメリットについて4つ紹介します。
- JavaScriptが、PCやスマートフォン問わずほぼすべてのブラウザで動作する点です。その他の言語は、一般的にサーバーとのやりとりが生じるために、データを受け取る際や判別に時間を要し、タイムラグが発生する特徴があります。一方でJavaScriptはサーバーを介することなくGoogleChromeやInternetExproler、Safari等のブラウザと、メモ帳などのテキストエディタさえあれば動作させることが可能です。したがってタイムラグが発生せずにシームレスに処理を行うことができます。そして、すべてのブラウザで動作する言語は現在のところJavaScriptしかないため、最大のメリットとして挙げられます。
- JavaScriptがインタプリタ型言語と呼ばれるコンパイルが不要の仕様である点です。コンパイルとは、プログラムをパソコン上で判別するように変換する処理のことを指しますが、人間にとっては分かり辛いものです。コンパイルが行われず随時実行されているため実行時の確認がしやすい点も、初心者にとって比較的簡単に使いやすいプログラミング言語と呼ばれる所以です。
- JavaScriptを学習することでWebアプリケーション開発の選択肢が格段に広がる点です。先ほど、フロントエンドの開発を行う言語であることをお話しましたが、現在ではNode.jsと呼ばれるソフトの出現により、サーバー側(※フロントエンドに対しバックエンドと呼ぶ)を開発することも可能となりました。さらには、Google Apps ScriptというGoogleの各サービス上で動作するマクロにもJavaScriptが使われています。したがってJavaScriptを覚えることで開発の幅をかなり広げることが可能となります。
- フレームワークが豊富である点が挙げられます。フレームワークとはアプリケーションの雛形のことです。JavaScriptには、Vue.jsやAngular、Reactといったフロントエンド開発のためのフレームワークが複数存在しており、こうした雛形を使用することによって、大幅な時間短縮が期待できるため開発スピードを格段にあげることも可能です。
JavaScriptのデメリットとは
これまでにJavaScriptが、汎用性の高い言語であることが分かりました。一方でやはりデメリットも存在します。先ほどメリットとして、ほぼすべてのブラウザで動作させることが可能である点を挙げましたが、ブラウザ上で動作する言語ゆえに、見ているブラウザによって動作が変わる可能性があります。これはJavaScriptのバージョンとブラウザの種類やバージョンの組み合わせによっては、実装に微妙な違いがあるためです。したがってブラウザの種類やバージョン等、各ブラウザに対する実装の相違を考慮した上で同様の動作が適うようなコーディングをしなければならない点は、初心者にとっては理解が難しい点のようです。また、JavaScriptは随時実行しているため、コンパイル不要であることをお伝えしましたが、これはすなわち動作実行時に解析と変換が必要であることを意味しています。そのため、処理スピードが若干遅くなってしまう時もあるようですが、リリース後に生じる問題であり、読み込むタイミング等を変更するなどの処置により緩和することも可能なようなので、初心者の内はさほど気にする必要のないデメリットかもしれません。
まとめ
フロントエンドの開発において圧倒的な人気を誇る点や、多数のフレームワークの開発により既に様々なサービスに実装されている点、またWebやアプリなどに留まらず人工知能などの開発の幅にも将来性があるなど、可能性の多い言語であることが分かりました。そして、なによりブラウザとテキストエディタのみで動作させることが出来る点は、私のように開発環境の準備でつまづいてしまうような初心者にとっては始めやすく、Web業界のエンジニアをこれから目指す方にもおすすめの言語であると言えます。
