【AWS】Amazon Auroraの特徴と長短を知る


■はじめに

Amazon Relational Database Service、通称RDSは、AWSのマネージド型のリレーショナルデータベースサービスのことですね。では、「Amazon Aurora」については、どこまでご存知でしょうか。ここでは、RDSとよく比較されるAmazon Auroraについて解説していこうと思います。

■Amazon RDSについて

Amazon RDSはAWSが展開しているクラウド型のリレーショナルデータベースサービスです。マネージド型っというのは、データベースを運用する上で面倒なパッチ適用、セットアップ、バックアップ等をAWSでやってくれるということです。AWSでデータベースを利用しようとした場合、EC2インスタンスにデータベースソフトウェアをインストールする利用方法もあります。ただし、AWSがRDSのページで紹介しているように、RDSには以下のような様々な便利なシステムがあります。

・柔軟なスペックの変更が可能

AWSのコンソール画面から容易にスペック調整が可能です。

・バックアップ機能

バックアップの自動化だけでなく、任意の時点に復元することができます。

・Multi-AZ機能による冗長化

Multi-AZという機能を使用することで冗長化構成を簡単に構築することが可能です。

・マイナーバージョンアップの自動化

バージョンアップ作業は何かと面倒ですが、諸々の作業を自動で行うことが可能です。もちろん手動で行うことも可能です。

■Amazon Auroraとは

AWSがクラウド向けに新たに開発したRDBのサービス、それが「Amazon Aurora」です。MySQLと互換性のあるバージョンと、PostgreSQLと互換性のあるバージョンがあり、それぞれMySQLの最大5倍PostgreSQLの最大3倍高速とAWSは紹介しています。RDSとよく比較されるっと言いましたが、正確にはAmazon RDSを利用する際に選択できるデータベースエンジンはいくつかあり、その中のひとつがAmazon Auroraっということになります。その他の利用可能なデータベースには、MySQL、PostgreSQL、MariaDB、ORACLE、Microsoft SQL Serverなどがあります。特徴としては以下があげられます。

●Amazon Auroraの特徴

・MySQLの5倍のスループットと拡張性

標準的なMySQLと比べて5倍のスループット、標準的なPostgreSQLと比べて3倍のスループットを実現できるそうです。また、変更の必要に応じて、小さなインスタンスタイプから大きなインスタンスタイプに、データベースデプロイを簡単にスケールアップ/スケールダウンできます。

・ストレージオートスケーリング

Amazon Auroraのストレージは、必要に応じてデータベースインスタンスごとに最大64TBまで自動的にスケールされます。

・アベイラビリティーゾーンを利用した高可用性と耐久性

Amazon Auroraでは3つのアベイラビリティーゾーンにわたってデータを6個レプリケーションし、継続的にAmazon S3にバックアップすることで高い可用性を実現しています。

・RDSの完全マネージド型サービスの恩恵

ハードウェアのプロビジョニング、ソフトウェアのパッチ適用、セットアップ、構成、バックアップといったデータベース管理をAWSに任せることで運用負荷の軽減が可能です。

■Amazon Auroraのメリット・デメリット

●メリット

Amazon Auroraの特徴で紹介した内容の多くがそのままメリットとなると思います。「優れた性能と拡張性」「高可用性と耐久性」「MySQLおよびPostgreSQLとの互換性」「高い安全性」などです。高い安全性に関しては、Amazon VPCを介したネットワーク分離、AWS Key Management Service (KMS) を使用したアクセス制限、KMSを介して作成および制御されるキーによる保管時の暗号化、移動中データのSSLによる暗号化などのシステムが用意されておりセキュリティは充実してます。

●デメリット

MySQLやPostgreSQLに対しては互換性があると紹介してきましたが、逆に言ってしまえば、その他のデータベースエンジンへの互換性がないことになります。加えて、MySQLやPostgreSQLであってもバージョンによっては互換性がないものも多いです。また、MySQLに限って言えば、InnoDBストレージエンジンを使用することでMySQL 5.6および5.7と強い互換性があるのですが、MyISAM ストレージエンジンなどの特定のMySQLの特徴はAmazon Auroraでは使用できません。

■おわりに

そもそものAmazon RDSの紹介から始まり、Amazon Auroraのメリットデメリットまでを紹介しました。今後もAmazon Auroraについて知識を深めていこうと思っています。では、機会がありましたら、また会いましょう。


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