AWS(Amazon Web Services)認定ソリューションアーキテクトについて

はじめに

世界シェアNo.1のクラウドコンピューティングサービスとして注目されているAWS(Amazon Web Services)。今回はAWSとその認定資格であるAWS認定ソリューションアーキテクトについて概要や難易度を解説します。

クラウドコンピューティングサービスとは

まず、AWS認定ソリューションアーキテクトの前にクラウドコンピューティングサービスについて大まかに解説します。
クラウドコンピューティングサービスが出現するまでは、オンプレミス形式でインフラストラクチャーシステム構築をするのでサーバーやスイッチングハブ、ルータといったネットワーク機器、インターネット回線などの準備が必要でした。また、それにともない機器の設置スペースの確保、空調の調整や機器の初期設定といったことをしなければならず、導入までに物理的リソースも時間も取られてしまう状況でした。
一方、あらかじめサービス提供会社が用意している環境を使用することにより、物理的な準備が不要となり、サービス利用時の各種設定もWeb上で完結できるのがクラウドコンピューティングサービスです。今まで必須だったサーバーが不要になるので、保守や運用といったコストが削減でき、セキュリティもサービス提供会社が提供するため手間が省けます。

AWSとは

次に、AWS認定ソリューションアーキテクトを学習するにあたり大切なAWSそのものについて解説します。
AWSはインターネット小売大手のAmazon社が2006年7月から提供するクラウドコンピューティングサービスで、ソフトウェア開発者やインフラエンジニアをはじめとした、IT技術者やIT企業が本来自身で用意する必要があるサーバーやデータベースといったものをAmazon社が提供してくれるサービスです。世界全体で数百万のユーザーがおり、日本でも10万人以上が利用しています。ロボット工学やVRアプリケーション作成環境といった時代の最先端を走るサービスも提供していますが、代表的なサービスとして仮想サーバーのAmazon EC2(Amazon Elastic Compute Cloud)、「Oracle Database」「PostgreSQL」「MySQL」といったリレーショナルデータベース構築サービスであるAmazon RDS(Relational Database Service)、オンラインストレージサービスのAmazon S3(Simple Storage Service)があります。なお、AWSでは現在各国に「データセンター」と呼ばれるクラウド向けサーバーを設置しており、2011年3月には東京にも開設されました。

AWS認定ソリューションアーキテクトの概要と難易度

ASW認定資格は現在11種類存在しています、その中のAWS認定ソリューションアーキテクトは、AWSを用いたサービスの構築や実装、提案ができるスキルレベルがあることを認定する資格です。この資格は「アソシエイト」と「プロフェッショナル」の2種類に分けられ、AWS公式サイトでは試験ガイドやサンプル問題が公開されていて、効率よく学習できる学習参考書も多数存在しているので、自分に合ったものをチョイスし、自身のレベルに応じて受験することができます。

AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト

AWS認定資格の中では中級レベルに位置し、受験者レベルとしてはコンピューティング、ネットワーキング、ストレージ、データベースサービスといったAWSのサービスを利用した実務経験が1年以上あることを想定しています。ただ、受験資格はなく、人気が高い資格ということもあって学習資料が充実しており、AWSの実務未経験者でも取得できます。

AWS認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナル

上記AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイトの上位資格にあたり、受験者レベルとしては動的なスケーラビリティ、高可用性、フォールトトレランス、信頼性を備えたアプリケーションの設計およびデプロイなどの知識とスキルや要件に基づくAWSサービスの選択ができる実務経験2年以上あることを想定していて、主に設計者向けの資格となります。こちらも受験資格はなく、アソシエイト資格がなくとも受験することができますが、難易度の高い試験のため、基本的にはアソシエイト資格レベルの学習をしてから受験すると良いとされています。

受験について

AWS認定ソリューションアーキテクトは、アソシエイトとプロフェッショナルで受験料金や試験時間に若干の違いがあります。受験料金はアソシエイトが15,000円(税別)、プロフェッショナルは30,000円(税別)で、試験時間はアソシエイトが130分間、プロフェッショナルは180分間です。日本語の他、英語、韓国語、中国語(簡体字)に対応しています。また、事前対策としてAWS公式の模擬試験も提供されていて、こちらは1回でアソシエイトが2,000円、プロフェッショナルが4,000円です。AWS認定資格は全国各地にあるテストセンターで受験できますが、事前予約が必要なのでスケジュールに余裕を持って予約しましょう。

まとめ

今回はAWS認定ソリューションアーキテクトについて解説しました。
今後も利用者拡大が予想されるクラウドコンピューティングサービスの中でも、AWSは世界シェアNo.1であり、関連資格の注目度も高くなると考えられます。AWSの理解を深めるためにも取得して置いて損はない資格といえます。

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