Amazon コネクト 〜AWSでコンタクトセンターが作れる!〜

はじめに

多数のサービスを提供していているAWS。中にはあまり知られていないサービスもあります。
今回はその中から「Amazon コネクト」について解説していきます。

そもそもAWSとは

そもそもAWSについてよく知らないという方のために、AWSについて大まかに解説します。AWSはAmazon Web Services(アマゾンウェブサービス‎)の略称で、Amazonが提供しているクラウドコンピューティングサービスを指します。2006年にスタートし、提供サービスは仮想サーバーやデータベースといったクラウドコンピューティングサービスの定番から、機械学習、IoTといった最先端技術まで幅広く、その数は160を超えています。Amazonが使っているサーバーと同じものを使っているので、信頼性の高さも魅力の1つです。世界中で数百万人のユーザがおり、世界的な大企業もAWSを導入しています。

Amazon コネクトとは

次はAmazon コネクトについて説明していきます。Amazon コネクトは2017年にリリースされたサービスで、2018年に日本でも使えるようになりました。どんなサービスかというと、「コンタクトセンターをクラウド上に構築できるサービス」です。あまりイメージが湧いてきませんね。もう少し噛み砕いてみましょう。

通常、コールセンターを開設するときはたくさんの設備や複雑な設定、対応フローの設計などが必要です。しかし、Amazon コネクトを使えば初期費用なしでシステム構築から細やかな設定、対応フローの設計までWeb上で完結できるのです。今までかかっていた莫大なコストや手間を削減し、スピーディーなコールセンター開設をサポートしてくれます。

Amazon コネクトの特徴は?

Amazon コネクトの特徴は多々あります。今回はその中から、いくつか挙げて紹介していきます。

■お問い合わせ対応フローの作成と変更が簡単
Amazon コネクトを開始すると、すでに初期の問い合わせフローが用意されています。新しくお問い合わせ対応フローを作成したいときは、管理画面でルールなどを作成し、それを対応順にドラッグ&ドロップするだけで独自のお問い合わせ対応フローが作成できます。

■チャットも使える
電話だけでなく、チャット対応も可能になります。お問い合わせ対応フローも電話の場合と同じく管理画面から簡単に作成できます。よりカスタマーの状況に合わせた対応が可能となります。

■メトリクス管理も楽々
Amazon コネクト内で現在のお問い合わせ対応状況やオペレーターの状態をリアルタイムで確認することができます。お問い合わせの検索や、各種メトリクスのレポートも取得可能で、取得可能項目はオペレーターの対応時間、保留時間、対応終了後の作業時間(ACW)をはじめとして、下記のようなメトリクスが取得できます。

・相談した問い合わせ
お問い合わせを対応しているオペレーターが、他オペレーターに相談したお問い合わせ件数を取得できます。

・エラー状態の時間
システムがエラー状態になってしまい、オペレーターが対応できなかった時間を取得できます。

・平均発信対応時間
オペレーターがカスタマーに発信中に経過した平均時間を取得できます。

この他にもメトリクスは多数あります。なお、レポートはどの項目を取得するか自由に設定できます。(レポートはCSVファイル形式でダウンロードされます)。

■他のAWSサービスと連携して使える

AWSでは「Amazon Lex」というチャットボットのサービスが提供されています。
Amazon Lexは自然言語を理解するAIが搭載されていて、カスタマーの言葉を自身で解釈し、理解することができます。

このサービスをAmazon コネクトと併用することにより、チャットボットに一部の対応を任せることができるので、カスタマー対応開始までの時間が短縮され、オペレーターのコスト削減効果も期待できるのです。

料金は?

Amazon コネクトは実際に利用した分だけ料金が発生します。電話番号1つの利用料と、通話料で利用できます。もちろん、使用していなければ請求されず、最低月額料金もありません。日本でフリーダイヤルを使用する場合を例にすると、電話番号の利用料が1つあたり1日0.48USD、通話量が0.0502USDです。

Amazon コネクトには無料利用枠が用意されており、毎月90分間の Amazon Connect サービスの使用、直通ダイヤル番号、毎月30分間の受信DID通話、毎月30分間の発信通話を12ヶ月月間無料で利用することが可能です。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回はAmazon コネクトについて解説しました。コンタクトセンターの立ち上げやシステム刷新を検討されている方は是非とも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。最後までご覧いただき、ありがとうございます。

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