クラウドプラクティショナーとは?難易度や合格率、おすすめ参考書について

AmazonのサービスであるAmazon Web Service、通称AWSはクラウドコンピューティングサービスのことですが、実はWebサービスだけにとどまらず、様々なインフラストラクチャーサービスも提供しています。そのためAWSを利用する人は多く、シェアNo.1としてクラウドサービスのトップに君臨しています。そんなAWSの認定資格として基礎レベルにあたるクラウドプラクティショナーというのものがあります。この記事ではクラウドプラクティショナーについてご紹介していきます。

クラウドプラクティショナーとは?

AWS認定資格の基礎レベルにあたるクラウドプラクティショナーとは、どういう内容なのか。またどんな方を対象とした認定資格なのか、詳しくみていきましょう。

AWSの認定資格は全部で11種類あり、入門・基礎レベルのクラウドプラクティショナーの資格は業務未経験者や非エンジニアの方もAWSを利用している企業なら資格として持っておくことをおすすめします。

クラウドプラクティショナーは下記4つのテーマについての内容が問われます。

  • クラウドの概念
  • セキュリティ
  • テクノロジー
  • 請求と料金

これらはAWSの基礎的な知識となるので、クラウドプラクティショナーの資格を有していることでAWSの基礎的な知識を把握していることの証明になります。社内でのコミュニケーションや、顧客とのやり取りの際に円滑に物事を進めることができます。

クラウドプラクティショナーの難易度は?

クラウドプラクティショナーはAWSの入門・基礎レベルとお伝えしましたが、実際のところ難易度はどれくらいなのでしょうか。

AWSの認定資格は2019年頃から急激に人気が高まりました。合格体験記を書いている方も多く、非エンジニアの方や業務で一切AWSを利用していない方でも資格取得をしていることを考えると、比較的難易度は低めと判断できそうです。

クラウドプラクティショナーは学生や事務職の方も対象としているため、そこまで専門的な知識は必要としていません。AWSの認定資格を受験しようと考えているなら、まずは腕試しに難易度が最も低いクラウドプラクティショナーを受験すると良いでしょう。

合格率について

クラウドプラクティショナーの合格率について、現在、受験者の合格率については公表されていません。合格率ではなく合格点数なら公表されています。

クラウドプラクティショナーの試験は「択一選択問題・複数選択問題」の形式で出題され、1000点満点で700点以上で合格です。

点数を見ると、問題数がかなり多いのではないかと想像してしまいますが、実際の試験では65問が出題されます。試験時間は90分あります。早い人だと試験開始40分程度で終了する人もいるので、試験時間については余裕があるでしょう。

おすすめ参考書・問題集

独学で勉強する人がほとんどだと思うので、クラウドプラクティショナーの参考書と問題集をご紹介します。

参考書でおすすめなのは断然これです。

AWS認定資格試験テキスト AWS認定 クラウドプラクティショナー

AWSの知識に乏しい方や基礎からしっかりと学習したい方におすすめの参考書です。図やイラストもあり、AWSについて体系的に学ぶことができる良書です。ただし、これ一冊で満点は難しいでしょう。AWSの全体を把握し、合格点の7割を目指すにはまずこの一冊です。

上記の参考書で学習をしたら、問題集に取り組みましょう。クラウドプラクティショナーの過去問はないので、問題集で問題を解いていきます。問題集のおすすめはこれです。

AWS認定 クラウドプラクティショナー 模擬問題集

実際の試験の問題に似た問題が掲載されているため試験前にこの問題集を解いて解説までしっかりと理解しておけば本番の試験に合格できる確率がかなり上がるはずです。

参考書と問題集は上記に挙げた二冊で十分に合格可能だと思いますが、不安な方は実際にAWSを触ったり、AWSが公開している動画や問題があるのでそちらを参考にすると良いでしょう。また、AWSではオンラインで模擬試験を受けることも可能です。

【AWS提供】無料オンラインセミナー

上記に挙げた参考書と模擬問題集でも不安だという方はAWSが提供している無料オンラインセミナーに参加してみるのはいかがでしょうか。これはAWS認定のクラウドプラクティショナーを受験する方向けに開催されているセミナーで、試験準備ワークショップとも呼ばれ、月1回の毎月開催されています。時間はおよそ1時間程度で参加される場合は事前申し込みが必要です。

この試験準備ワークショップ(オンラインセミナー)では以下の内容を扱います。

  • 問題の形式
  • 扱われる分野
  • 各分野における問題の内訳など
  • 試験の構成

このワークショップを受講することで、問題の意図を正しく汲み取り、間違った解釈を避けることができるようになります。受講前にはAWSが提供するデジタルトレーニング「AWS Cloud Practitioner Essentials (Second Edition) 」を受講しておくと良いでしょう。
先にデジタルトレーニングを受講しておくことで、ワークショップも有益なものになります。

「AWS Cloud Practitioner Essentials (Second Edition) 」は無料のデジタルトレーニング、つまりこちらもオンラインとなります。全部で9つの動画がアップされており、動画の合計時間は6時間となっています。1本あたり30〜50分程度が多く、最も長い動画で100分あります。動画の内容は「AWSクラウドの紹介」から始まり、「主要なサービス」、「拡張サービス」、「アーキテクチャの設計」、「セキュリティ」、「料金とサポート」、そして最後には「知識の確認」といった内容構成です。

試験準備ワークショップを受講する前にこの無料デジタルトレーニングを受講しておくことでさらに理解が深まります。

仮にクラウドプラクティショナーを受験しなくてもこのデジタルトレーニングを受講しておけばAWSを全体的に理解することに役立つでしょう。

また、AWSでは対面形式のセミナーも開催しています。クラウドプラクティショナー認定試験用のクラスもありますが、現時点(2020年4月)では日本では開催されていないようです。受講にかかる時間は「1日」と記載があるので、朝から晩までみっちりと学ぶことができるようです。ちなみにドバイやシドニー、パリ、ヘルシンキなど世界各地で開催しているので、ご都合が合えばぜひ。

試験日について

クラウドプラクティショナーはオンライン受験のため、ほぼ毎日試験を受けることができます。ただし会場ごとで異なります。会場は「PSIテストセンター」か「Pearson VUE テストセンター」です。また、オンライン監視による自宅やオフィスでの受験も可能ですが、現在は英語のみ対応となっており、今後、日本語の試験でも対応された場合は会場のテストセンターまで行かなくても自宅やオフィスで試験を受けることが可能になります。日本語に対応されることを願うしかありません。

受験時に必要なものと注意事項

受験当日は身分証明ができるものを2つ以上持っていきましょう。会場の受付で身分が証明できるものを2つ提出するように言われるので、忘れずに持っていくようにしてください。

  • 免許証
  • 健康保険証
  • パスポート
  • マイナンバーカード
  • クレジットカード
  • デビットカード

など、自分の名前が印字されているものです。

試験は会場で行いますが、PC上で操作します。受験者は他にも複数人いますが同じ試験を受けているとは限りません。むしろ同じ会場内の同じ時間帯に同じ試験を受けている人はほとんどいないと思ったほうがいいでしょう。そのため試験時間が異なります。また、試験の開始時間も人それぞれなので、会場は受験生の出入りが多いです。そのたびに集中力が切れてしまわないように、受験生ごとにイヤーマフが貸与されるので、集中できない方はイヤーマフをすると良いでしょう。

筆者も受験時にはイヤーマフをしていましたが、しっかりと音が遮断されるので、集中して問題に取り組むことができました。

また、途中でトイレに行きたくなった場合は、PCの横にベルがおいてあるので、それを押すと受付の方が来てくれます。トイレに行きたいことを告げると、快く了承してくれるので試験中のトイレが不安な方は心配しなくても大丈夫です。

トイレで一旦退出するとき、身分証も持って行くように言われるのでポケットがある服装が望ましいです。

トイレから戻ったら受付の方に戻ったことを伝えましょう。離席時はPCの操作ができないよう設定されているので、何も伝えないまま着席しても試験を続けることができません。必ず、戻ったことは伝えるようにしてください。また、着席したら身分証は元の置いていた位置に置きましょう。

クラウドプラクティショナーの試験の場合、Webカメラで監視された状態での受験になると思います。少しでもおかしな動きをすると警告され、何度も警告をされると最悪の場合、その場で試験を中止されることもあります。みなさんは良識のある方々だと思いますが、くれぐれも怪しい行動はしないようにしましょう。

合格特典

合格した暁には嬉しい特典がついてきます。

  • デジタルバッジ付与
  • 模擬試験1回分無料
  • 試験1回分半額
  • 認定者ラウンジ入場権利
  • 認定者ストアにログイン可能

以上の特典がついてきます。デジタルバッジが付与されますが、認定者ラウンジへ行くとノベルティとして実物のバッジがもらえるそうです。この特典で嬉しいのは模擬試験1回分が無料になるという点でしょう。4000円分程度が無料になります。また試験も1回分が半額で受験できるので、新たな資格取得を目指す方にとってはありがたい特典です。

まとめ

AWS認定資格の入門・基礎レベルであるクラウドプラクティショナーは非エンジニアの方でも1ヶ月程度あれば合格も可能です。社内でエンジニアが言っていることが理解できてコミュニケーションが取りやすくなったり、対外的にもスキルの証明となるので、クラウド、AWSに関して興味がある方は持っておいて損のない資格です。

難易度もそれほど難しくはない内容となっているので、この記事内で紹介した参考書と問題集、AWSが提供している無料のオンラインセミナーやデジタルトレーニングでぜひ合格目指して頑張ってください。

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