SharePointへの移行について
ファイル共有・情報共有を目的としたMicrosoft社のSharePoint。これを利用するにあたって、オンプレミス環境から各ファイルの移行を行う機会があるのではないでしょうか。今回はオンプレミスからSharePointへの移行に関して解説していきます。
SharePoint移行ツールの種類
まず、オンプレミス環境からSharePointへの各ファイルの移行を行う前に、
移行ツールをインストールして準備を行う必要があります。実は移行ツールは有償のものも含め複数存在しますが、今回は標準的なSharePoint移行ツール(SPMT)での移行を中心に解説します。
SharePointへの移行手順
SharePointへの移行には、Microsoft Office SharePoint Server※も含まれます。SharePointへの移行手順はそれぞれ以下の通りです。
※Microsoft Office SharePoint Server(以降SharePoint Serverと呼称)はオンプレミス環境にてサーバ環境を準備し、ソフトウェアをインストールした上で利用するSharePoint。ここでのSharePointは「SharePoint Online」のことを指すため別のものである。
SharePoint Serverからのファイルの移行
1.SharePoint移行ツール(SPMT)をインストールする。
2.SPMTを起動して、Microsoft 365もしくはSharePoint Onlineのユーザー名とパスワードを入力する。
3.「最初の移行を開始」を選択後、コンテンツの選択ウィンドウで「SharePoint Server」を選択する。
4.ソースの選択ウィンドウで、コンテンツが格納されているSharePoint ServerのサイトURL とそのSharePoint Serverのアカウント情報を入力し、「サインイン」を選択後、「次へ」を選択する。
5.ドロップダウンメニューに、選択可能なオプションがすべて表示されているので、移行したい任意のファイルが格納されているドキュメント ライブラリを選択する。
6.ファイルを移行するSharePoint OnlineサイトのURLを入力し、ファイルを移行したい転送先となるドキュメント ライブラリを選択する。
7.「追加」を選択後、移行するファイルとは別に移行したいファイルを選択する場合は、「ソースの追加」を選択します。
8.選択が完了したら、「次へ」を選択し、設定を確認して問題が無かったら「移行」を選択する。
なお、移行できるSharePoint Serverは以下の通りです。
・SharePoint Server 2016 (パブリック プレビュー)
・SharePoint Server 2013
・SharePoint Foundation 2013
・SharePoint Server 2010
・SharePoint Foundation 2010
別のローカルオンプレミス環境からの移行
1.SharePoint移行ツール(SPMT)をインストールする。
2.SPMTを起動して、Microsoft 365もしくはSharePoint Onlineのユーザー名とパスワードを入力する。
3.「最初の移行を開始」を選択後、コンテンツの選択ウィンドウで「ファイル共有」を選択する。
4.ドロップダウンメニューに、選択可能なオプションがすべて表示されているので、移行したい任意のファイルが格納されているドキュメント ライブラリを選択する。
5.ファイルを移行するSharePoint OnlineサイトのURLを入力し、ファイルを移行したい転送先となるドキュメント ライブラリを選択する。
6.「追加」を選択後、移行するファイルとは別に移行したいファイルを選択する場合は、「ソースの追加」を選択します。
7.選択が完了したら、「次へ」を選択し、設定を確認して問題が無かったら「移行」を選択する。
一括移行にJSONまたはCSVファイルを使用するには
1.SharePoint移行ツール(SPMT)をインストールする。
2.SPMTを起動して、Microsoft 365もしくはSharePoint Onlineのユーザー名とパスワードを入力する。
3.「最初の移行を開始」を選択後、コンテンツの選択ウィンドウで「一括移行用のJSONまたはCSVファイル」を選択する。
4.ファイルが格納されているCSVまたはJSONファイルのパスを入力して「追加」を選択する。
5.ファイルを移行するSharePoint OnlineサイトのURLを入力し、「一括移行用の JSON または CSV ファイル」を選択する。
6.ファイルの場所を入力するか、「ファイルの選択」を選択して「追加」を選択する。
おわりに
SharePointは「ユーザーが閲覧できるように共有することでそれぞれの別々の端末から同じファイルを閲覧して情報を共有することができる」ようになるサービスです。ですが、不必要なファイルはSharePointの容量的にもコスト的にも移行しないほうが無難です。移行前に
「だれが、どれを、必要とするか」を明確にした上で移行するようにしましょう。オンプレミス環境からの移行はあくまで始まりにすぎません。そこからSharePointの機能を活かして適切に利用できるように心がけましょう。