SharePoint 2019の新機能と削除された機能を解説

はじめに

sharepoint 2019は2018年10月22日にリリースされ、延長サポートまで含めると2026年7月14日までサポートされています。Microsoft社の製品の中で、ファイル共有・情報共有のサービスとして多くの場で使われている製品であり、業務の効率化やコミュニケーションコストの削減に役立ちます。
sharepoint 2019のリリースにあたって、それまでの製品と比較し追加された新機能や、削除された機能を調査しましたので解説します。

sharepoint 2019の概要

sharepointにはサーバーを構築してその中で運用するshaepoint serverと、クラウドサービスとしてマイクロソフトのサーバーで稼動するsharepoint onlineの2種類がありますが、一般的にsharepoint 2019と呼ばれるのは、sharepoint serverの2019年版です。
sharepoint 2019はsharepoint 2016の後継として開発され、2018年にリリースされました。2016からもっとも大きく、わかりやすく変わったのはユーザーインターフェースです。
この変更によりsharepoint 2019では従来よりもより直感的に使用することができ、情報の共有やコミュニケーションの効率が向上しています。他にも変更されている点があるので、確認していきます。

sharepoint 2019の新機能

ここでは、sharepoint 2019で追加された新機能についていくつか紹介します。

ユーザーインターフェース

既に先行してsharepoint Onlineには導入されていましたが、満を持してSharepoint 2019にも導入されました。新しいインターフェースが採用されているのはsharepointの全ての機能ではなく、リストとライブラリや、サイトコンテンツ、ごみ箱など一部に制限されています。特に使用頻度が多いと想定されるチームサイトや、wikiに関しては従来のインターフェースが採用されているため、今後採用されることが期待されます。
インターフェースの改善により、それぞれの機能が最適化された状態になっているため、直感的に操作できます。結果的に、作業効率が改善したり、共同作業時の重複作業が削減できたりと魅力的な変更です。

チームサイト

従来のチームサイトからモダンなチームサイトへの切り替わりによって、新規に作成した際の初期設定が大きく変わっています。従来は予定表やリンク用のwebパーツが追加されていましたが、切り替わり後には、ニュースやサイトアクティビティ、ドキュメントライブラリなどが追加されています。
従来と大きく変更されることで、最初は戸惑いや使いにくさを感じる可能性もありますが、少し慣れれば今回のアップグレードを魅力的に感じるでしょう。

ファイル共有

従来はsharepoint上にアップロードできるファイルのサイズは、上限が250MBでした。sharepoint 2019への更新によって、15GBまで増強されています。これはsharepoint Onlineと同じ水準です。
テキスト中心のファイルであれば250MBでもそれほど問題ありませんでしたが、大規模なソフトウェアや、動画・画像ファイルをまとめてアップロードしたい場合など不便でした。15GBであれば、ほとんどのファイルを気兼ねなく特殊な加工の必要なくアップロードできるため、作業効率や利便性が大きく向上します。

sharepoint 2019でサポート外になる機能

sharepoint 2019では新機能が追加される一方で、サポートが終了してしまう機能も存在しています。導入してからがっかりしないように、事前に確認しておきましょう。いずれの機能もサポート外にはなるものの、既に前のバージョンから推奨外になっているものがほとんどです。また、代替手段をMicrosoftが掲示してくれているので、実際には多少の使い勝手が変わったとしても特に問題は生じないと考えられます。

PDFビューワー

事前に公開されている情報では、SharePoint上でPDFドキュメントを表示可能にする独自のビューワーが導入されていました。しかし、リリース版では削除され、代わりにほぼすべてのブラウザやデバイスで使用可能な純正のPDF表示機能を使用可能です。実害としてはほとんどないかもしれませんが、事前に情報と異なる状態でリリースされていますので、確認の意味も込めて紹介します。

タグとメモ

SharePoint 2019からはSharePoint 2016以前で活用していたタグやメモへのアクセスや、新規のタグやメモの作成ができないようになっています。既存のタグやメモに関しては、serverの管理者がExport-SPTagsAndNotesDataのコマンドを使用する事で、アーカイブできるため、全て無駄になってしまうわけではありません。

ニュースフィードとカスタムヘルプ

ニュースフィード機能を活用いていた場合、SharePoint 2019からは読み取り専用になり、新規のフィードを作成できません。もし代替手段が必要となる場合には、チームニュースやYammerなどのツールを用いることで、同様の機能を実現可能です。
また、既存のヘルプも削除され、SharePointに関するヘルプはMicrosoft 365のヘルプと同期されていきます。

まとめ

SharePointは大体3年おきに新しいバージョンへ更新され、どんどん利便性が上がりより効率の良い仕事に必要不可欠な存在となっています。SharePoint 2019はSharePoint Onlineとの共通部分が従来に比べて増えているため、将来的にはSharePoint Serverは縮小していく方針かもしれません。しかし、長くSharePoint Serverを活用し続けている人にとっては馴染みがあり、根強い人気を誇っているのも事実です。
導入を検討する場合には、サポート期間や新機能・削除された機能など必要な機能が使えるかどうかを確認してから、判断するのがおすすめです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です