SharePoint Designer 2010の使い方

今回はSharePointアプリケーションを開発する場合に必要になってくる「SharePoint Designer 2010」の使い方について解説していきます。

多くの方に親しまれている「SharePoint Designer」ですが、使い方にコツなどはあるのでしょうか。

SharePoint Designer 2010とは

そもそも「SharePoint Designer 2010」とはどういったものなのでしょうか。「SharePoint Designer 2010」について知る前に頭に入れておきたいのが「SharePoint」というサービスです「SharePoint」はMicrosoftが提供している、ファイル共有・情報共有サービスです。業務におけるファイルや情報を全て一つのシステムに集約することができます。これによりファイル・情報共有に効率性が生まれ組織内のコミュニケーションや業務を円滑にするのです。

「SharePoint」でできることはたくさんあり、例えば

  • コンテンツ管理

    ExcelやWordなどとの連携が可能で、最新版の確認や修復などの管理がしやすく、チームサイト内のコンテンツ(ライブラリやリスト)を管理する機能。ドキュメント・画像の共有、予定表や発注書など書類の保管と管理を行うことができ、予定表など様々な情報をデータベースとして管理することが可能です。

  • チームサイト

    ポータルサイトの作成が簡単におこなえ、掲示板などの機能をチームごとに作成することができる。部門や部署、プロジェクトごとにポータルサイトを作成できる機能。あらかじめ様々なテンプレートが用意されており、これを活用して情報共有や共同作業を行う事ができる。

  • アンケート

    簡単にアンケート機能を作成、集計できる。

  • ワークフロー

    メールやオフラインでは管理などが難しいワークフローも全てシステム上で完結できる。

  • 外部共有

    外部ユーザーを招待できるので、組織外の人とのファイル共有も簡単におこなうことができる。

  • 連携や検索機能

    「SharePoint」では他のOfficeツールと連携し、「SharePoint」上でそれらの編集や共有などをおこなうことができ、ファイルなどだけではなく、システム上にある必要な情報を見つけることができる機能がある。

上記で挙げたものでもまだ一部ですが、多くの機能がビジネスシーンに最適化されているのが特徴です。これと似た機能に「Office 365」があります。「Office 365」は「SharePoint」を含み「Exchange Online」といったサービスを包括的に提供する情報システムです。明確な違いは「SharePoint」を単体で契約するか、「Office 365」ごと契約するかです。

改めてSharePoint Designer 2010について

「SharePoint Designer」はこの便利なサービス「SharePoint」をより効率的に使うことを可能にしたツールの名称です。こちらの「2010年度版」がその名の通り「SharePoint Designer 2010」ということになります。「SharePoint」はそのままでも使用することはできますが、「SharePoint Designer」を用いてカスタマイズすることで、よりデータの多いページを作成できたりサイトのデザインをいじることができたりと、できることの幅が広がるのです。つまり「SharePoint」を効率的に使おうと思ったら「SharePoint Designer」は必ず入れておきたいツールだということです。「SharePoint Designer 2010」は無料でダウンロードして使うことができるので、できたら「SharePoint」を導入した時に合わせてダウンロードしておきましょう。

SharePoint Designer 2010でワークフローを作成する

今回は数ある機能の中から、「SharePoint Designer 2010」で特に作成することの多いワークフローの作り方を説明します。順番におこなっていくと導入から試行までこなすことができるので一緒にやっていきましょう。

導入方法

使い方を知る前にまずは「SharePoint Designer 2010」をダウンロードしなくてはいけません。

Officeソフトはもちろん有料で購入する必要がありますが、必要なのはPicture managerだけなので無料でダウンロード可能です。それは、Microsoftの「SharePoint Designer」というソフトをダウンロードします。「SharePoint Designer」はホームページを作成するソフトなのですが、Microsoftから無償で提供されていますので自由にダウンロードが可能です。但し、前述しましたがバージョン2010までの物にしかPicture managerは入っていませんので、基本は「SharePoint Designer 2010」をダウンロードします。Microsoftの公式サイトでダウンロード可能です。ダウンロードが完了するとプログラムが起動するので、画面に表示される指示に従ってインストールを完了します。「SharePoint Designer 2010」の導入方法は以上です。

ワークフロー作成方法

まずワークフローとは業務における一連の流れのことを指します。仕事には『書類作成→上司に提出→印が押される→施行』というような業務の流れがありますが、それがワークフローです。「SharePoint Designer」を使いワークフローシステムを導入することにより、仕事が円滑におこなわれ業務の効率化が図れます。ワークフローは基本的にオフラインやメールでおこなうと煩雑化したりするので今は大半の企業がシステムを導入しておこなっています。

  • 「SharePoint Designer」を起動して[サイトを開く]を選択した後、対象サイトのURLを記入  →これだけで接続は完了しました。
  • 画面左にある[ナビゲーションパネル]を開き、[リストとライブラリ]を選択
  • 画面右側に一覧が表示されるので、設定したいところ(ここではドキュメント)を選択
  • アクセスができたら画面左上の[リストワークフロー]を選択 →ワークフローの作成画面が表示されるので、わかりやすい名前をつけて保存しましょう。
  • リボンメニュー内の[挿入]を選択後[アクション]>[おこないたい操作] →ここで自分のワークフローに挿入したい操作を選択してフローの中に追加しましょう。
  • フローにアクションが追加されたので、そのアクションに対する設定をおこなう。設定が終わったら[ステージに移行]に[アクション]から[ステージに移動する]を挿入し、移動先で[ワークフローの最後]を選択
  • ワークフローの設定に戻り[開始オプション]内の[アイテムが作成されたときにワークフローを自動的に開始する]をチェック
  • 左上の[発行]を選択して完了

以上がざっくりとした流れになります。

SharePoint Designer 2010とSharePoint Designer 2013は?

「SharePoint Designer 2010」について調べていると似たような「SharePoint Designer 2013」を見かけると思います。ですがここで「あ、バージョンが新しいのがあるんだ。それなら2013でいいか」と安易に考えてはいけません。ではなぜ古いにも関わらず「SharePoint Designer 2010」を使う人がいるのか、順番に見ていきましょう。

2010から2013の変更点

まずは2010からどのようなバージョンアップを経たのかを見てみましょう。

  • SharePoint 2010 ワークフロー プラットフォームの廃止
  • アイテムのアクセス許可の置き換え、追加、削除ができなくなる
  • アイテムのコピーができなくなる

上記のものがなくなり、代わりに下記のものが実装されました。

  • HTTP Webサービスを呼び出す
  • 文字列内のサブ文字列を置換
  • リストワークフローを開始する

2013になって機能は比較的便利になったのですが、辞書の設定が面倒になっていたりループ処理がややこしくなっています。実際2013を使うことで便利になる部分も非常に多くはなっているのですが、いまだに2010を使う人が多いのは上記のような問題があるからですね。

注意点

「SharePoint Designer 2010」を使用するにあたり、いくつか注意点があります。「SharePoint Designer 2010」 が接続できるのは SharePoint 2010 のみです。SharePoint 2007 以前のサイトに接続する場合は、引き続き 「SharePoint Designer 2007」 を利用しなければなりません。両方のアプリケーションを共にインストールする場合は、「SharePoint Designer 2010」 の 32 ビット版をダウンロードし、「SharePoint Designer 2007」 のインストール後にこれをインストールする必要があります。また、64 ビット版の Office アプリケーションは、「SharePoint Designer 2007」 がインストールされている場合は動作しないことに注意してください。64 ビット版の Office 2010 アプリケーションは、SharePoint 2007 サーバーに接続しない場合にのみ、利用することができます。また「SharePoint Designer 2010」では現在最新のWindows10に関してはサポートされるオペレーティングシステム(OS)の中に入っていないので注意しなければなりません。Windows10で使用したい場合はサポートされている「SharePoint Designer 2013」を使いますがMicrosoft Office Picture Managerは入っていないです。Microsoft Office Picture Managerがあるのは「SharePoint Designer 2010」までになります。

結局どっちがいいの?

結局のところはどっちでもいいです。ただ2010は古いバージョンのため、使っている企業もバージョンアップを済ませつつあり確かにできることやサポートは少なくなっています。ずっと2010を使っていて慣れている人はそのまま使い続けている人もいるかもしれませんが、実際に使っていて他企業と連携をとる時は不便を感じるかもしれません。今回は「SharePoint Designer 2010」の使い方の紹介でしたが、今後のことを考えると2013をダウンロードをしておいた方がいいでしょう。

まとめ

今回は「SharePoint Designer 2010」についての使い方や周辺知識を解説しました。WindowsOSはアップデートごとに使用できるサービスが変わることが多いので、「SharePoint Designer 2010」を利用する場合は自身OSと照らし合わせてください。「SharePoint Designer 2010」はワークフローなどの機能は積極的に使っていった方がいいので、せひこの記事を参考にして業務の効率化を図ってください。

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