SharePointにおけるアクセスライセンス〜CALって何?〜

はじめに

業務の生産性を上げるツールの一つにMicrosoftの製品にSharePointがあります。SharePointはクラウドを用いる利用方法とサーバーを用いた利用方法があります。使用する機能やSharePoint展開方法、システムがホストされる場所によって必要なアクセスライセンスが異なります。SharePointのアクセスライセンスについて学び、有効活用できるようにしていきましょう。

SharePoint OnlineとSharePoint Server

SharePointにはOnline製品とServer製品があります。

■ SharePoint Online

SharePoint Onlineはクラウドサービスとして提供されているSharePointです。導入するのにサーバー環境を構築する必要がなく、ユーザーはインターネット経由でSharePointを利用することになります。どこからでもアクセスできるので、使用する場所を選びません。また、サーバー運用におけるランニングコストがかからないため費用を削減することができます。Microsoft 365に包括されているサービスの一つです。ライセンスはユーザー単位で与えられます。

■ SharePoint Server

SharePoint Serverは、オンプレミスでSharePointを構築して利用するサービスです。環境を準備して、ソフトウェアをインストールした上で利用する必要があるため、システム構築に時間と労力が必要となります。一方、セキュリティポリシーに合わせた環境構築やアプリケーションの開発が可能なので、体系に合わせた利便性を追求することが可能です。サーバーの運用保守などランニングコストが必要となります。SharePoint ServerではアクセスまたはデバイスごとにCAL(クライアントアクセスライセンス)が必要になります。使用する機能、SharePointの展開方法、システムがホストされる場所でどのCALが必要か決まります。

SharePoint Serverライセンスの枠組み

SharePoint Serverにはいくつかのライセンスの枠組みがあります。アクセス権限は、ライセンスの所有者またはその関連会社の従業員や契約社員を指す内部ユーザーと、ライセンス所有者またはその関連会社の従業員や契約社員でもない外部ユーザーに分けられます。

・イントラネット

内部ユーザーのみアクセスが可能です。内部ユーザーがLANまたはインターネットを経由して、コンテンツへのすべてのアクセスがファイアウォールの内部で行われます。サーバーは、実行インスタンスごとに1つのライセンスが必要です。

・エクストラネット

ある組織が、ファイアウォール内部にあるアクセス制限付きコンテンツへのアクセスを、特定数の識別できる外部ユーザーに与えます。サーバーは、実行インスタンスごとに1つのライセンスが必要です。外部ユーザーは、サーバーライセンスでアクセスが許可されます。

・インターネット

内部ユーザーが、インターネット経由でコンテンツや情報をユーザーに公開します。内部ユーザーと外部ユーザーが匿名でサイトにアクセスします。外部ユーザーによるアクセスはサーバーライセンスで許可されており、内部ユーザーによるインターネット経由の公開されたコンテンツや情報に対するアクセスは、SharePoint CALの要件が免除されています。内部ユーザー、外部ユーザーともにCALは必要ありません。

Standard CALとEnterprise CAL

■ SharePoint Server Standard CAL

SharePoint Server Standard CALは、ユーザー数に関係なく、1台のコンピューターまたはユーザーが、任意の他のデバイスがSharePoint Serverにアクセスすることを許可します。個人のライセンスを習得するためのStandardユーザーCALや、追加機能にアクセスするための追加のエンタープライズCALも入手可能です。SharePointの主要機能を利用可能です。統合された共同作業プラットフォームや、広範囲で利用可能なエンタープライズコンテンツ管理、人や専門分野の検索などができます。

■ SharePoint Server Enterprise CAL

SharePoint Server Enterprise CAL は、SharePointの全機能を利用することができます。Standard CALの機能に加えて、一般法人向けソリューションや全ユーザー向けビジネスインテリジェンスを利用することができます。

Core CALスイート

CALスイートは、1つのライセンスによって複数のライセンスと同様の権利を得ることができるライセンスで、ライセンス取得を簡略化することがでマイクロソフトでは、Microsoft Core CALスイートとMicrosoft Enterprise CALの2種類のCALスイートがあります。これらのCALスイートは、様々な製品、オンラインサービスに対してアクセス権を提供するもので、CALスイートの権限のなかに、SharePointのアクセスライセンスも含まれます。

Microsoft Core CALスイートにSharePoint Server Standard CAL のライセンスがMicrosoft Enterprise CALに、SharePoint Server Enterprise CAL のライセンスが含まれています。スイートは、個々のCALをまとめた1つのライセンスであるため、CALスイートを複数のユーザーや複数のデバイス間で分割することはできません。

まとめ

SharePointのアクセス権限について学んでいただくことはできたでしょうか。必要な機能を活用するためには、しっかりと利用に必要なライセンスを確認することが大切です。生産性の向上を目指すとき、業務改善のためのツールをうまく活用しなければなりません。SharePointは、他のMicrosoft製品と組み合わせることによって、更に利便性を高めることが可能です。便利なツールを活用して、生産性を向上させていきましょう。

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