SharePoint Onlineについて
はじめに
SharePoint Onlineと聞いて知らない方はどんなものを想像するでしょうか。正直、SharePoint Onlineを一言で説明するのは難しいです。オンラインで点（モノ）をシェア（分け合う）する。直訳しても訳が分からないですよね。今回はそんなSharePoint OnlineについてとSharePoint Onlineで作成できるサイトについてご説明します。
SharePoint Onlineとは
SharePoint Onlineを一言で説明するのはとても難しいのですが、言うならばクラウド上でファイルの保管と共有を実現する個人用のクラウドストレージです。Microsoft 365を利用する際にオフラインでもファイルにアクセスすることができます。SharePoint Onlineを導入すると、いつでも、どこでもPCやスマートフォン、タブレットからでも、クラウド上のファイルを利用できるようになります。これは大変便利ですね。出張中や今話題のリモートワーク等でも大きな力になります。さらにはスマートフォン等、PCが使いにくい場所や時でも内容をチェックすることができます。実はSharePoint onlineには業務効率改善のためにはなくてはならない機能も多いです。では次の項目でこのSharePoint Onlineを使ってできることを見ていきます。
SharePoint Onlineでできることは
SharePoint Onlineには多くの機能がありますがよく使う主な機能として以下のものがあります。
- ◆クラウドサーバー上にデータの保管、共有が可能
クラウドで管理されるため、同時に同じファイルを編集することができ、ファイルの共同編集者と連絡を取りながら資料を作成していくことが可能です。
- ◆クラウドにあるがローカルとファイルを同期できる
事前に設定を行なっておくと、以降は自動的にクラウドとローカルのファイルが同期される。通信環境が限定的な場合でもあまり意識せずに作業が継続でき、ローカル側に万一トラブルが起きてもデータ消失のリスクが軽減できます。
- ◆アクセス制限によりセキュリティを維持しつつ、全文検索やバージョン管理機能で目的のデータに素早くアクセスすることが可能
機密性の高い情報を扱う際や、組織的にプロジェクトを進行する際にもデータの相違や情報漏洩のリスクを管理できます。バージョン管理やバックアップの機能もあり不慮のデータ消失も防ぐことができます。
- ◆チームサイト等を作成でき、情報やドキュメント等を整理、共有するためのポータルとして利用できます。
共有フォルダの中も組織やプロジェクトごとに整理や管理ができなければ情報が錯綜したりと大変なことになってしまいます。フォルダやファイルの管理者（オーナー）は共有したい人（メンバー）のアクセス権の設定が可能なため、編集を許可するか、閲覧のみを許可するか等、業務のシーンによって細かな設定が可能です。お知らせやリンク集、掲示板等チームのメンバーで共有したい情報を公開することもできるので、情報が集まるポータルサイトを構築することもできます。
- ◆デバイスの種類やアクセス場所を選ばずに運用できる
Officeアプリケーションを開かなくてもweb上でファイルを編集することが可能です。いつものOfficeが入っているPCがないときでも、ブラウザだけで閲覧や編集することもできます。外出先からでもスマートフォンやタブレットによる閲覧や編集を行うこともでき、いつでも、どこでも自分のファイルにアクセスすることが可能です。
SharePoint Onlineを利用して業務効率アップ
SharePoint Onlineに含まれるテンプレートを利用すると、共有ファルダやリンク集、お知らせ等の複数の機能を組み合わせることで、簡単に素早く企業やチームのポータルサイトを公開し、データの管理や共有が簡単にできてしまいます。チームのスケジュールやタスク管理を共有化し、ExcelやWord等のOfficeアプリをシームレスに起動できるので、使い慣れると普段の業務の中に自然に定着し、業務効率アップに繋がります。
では、実際にどういった業務を行う上でSharePoint onlineを利用することで業務効率をアップできるのか見ていきます。一つは営業や経理、総務、開発等どの分野にも含まれる日々のドキュメントを作成する業務です。これは多くの部署で行う作業です。新しいドキュメントの作成や既存ドキュメントの更新等、日々の業務の中で欠かせないものです。次に総務等からのお知らせ、日程の周知等情報が散乱しがちな業務です。総務をはじめとする企業の管理部門の部署では日々、会社内の新しい情報やイベント、様々な日程の管理を行い、社内に向けて情報を発信しています。これらの情報は業務を行う上で他の情報と錯綜し、見落としてがちです。SharePoint Onlineではこれらの適切に管理し、情報の漏れを防ぎます。日報や定期的な社内刊行物等も同じです。これらは定期的に社内や部署で共有されるものですので一人でも見落としがあれば本来の目的である全員共有という目的を達することができませんし、そのことで他の業務にも支障を及ぼす可能性もあります。SharePoint Onlineではこれらの情報の共有を手助けし業務効率アップに貢献します。また、業務上同じチームや場合によっては他部署の人等と共同で行う作業や同じ資料やリスト等を使用しながら進めていくこともあるでしょう。そういった場合もSharePoint onlineだと同じタイミングで同じ情報を共有することができ、情報の相違等を防ぐことができます。極端にいうとPC等で同じファイルを電話で会話しながら同時に編集、更新等をすることができます。そして、ワークフローを利用し、証跡を残して申請や承認等を行う業務では日々の業務の中で情報共有、情報管理等は莫大な数になります。とくにワークフロー業務については申請から最終承認者までの過程が多ければ多い程、管理や情報の共有は大変な作業になります。こうした中でもSharePoint Onlineならば管理や共有は非常に楽になります。
また、出張中等の離れた場所からでも申請や承認が可能となるため、業務効率のアップに繋がります。SharePoint Onlineは大変便利なツールです。特に企業等、組織的な業務の中でのルーチンワークや、情報共有、情報管理等に大きな効果を発揮します。
SharePoint Onlineでサイトを作成しよう
SharePoint Onlineの主な機能としていくつか説明しましたが今回はその中でもチームサイトやポータルサイトといったサイトを作成できる機能について少し詳しく見ていきます。
前述のとおり、SharePoint Onlineではチームやプロジェクト単位で情報等を共有するチームサイトをSharePoint onlineに用意されているテンプレートを使って簡単に作ることができます。チームサイト上には文書等の共有はもちろん、情報発信のための掲示板や、チーム内のコミュニケーションのためのエンタープライズソーシャル等もテンプレートで容易に組み込むことができます。チームやプロジェクト単位で仕事を進めていく際、情報の相違等があってはいけないですよね。しっかりとチーム全員で同じ情報や文書を共有し、足並みを揃えて進めていくことが大切です。そうすれば自然と良い成果が生まれることも多いでしょう。また、プロジェクト等や業務の進め方に関して疑問や意見、改善点等があったとき、面と向かっては少し話しづらいなんてことも中にはあると思います。そういった場合でもこのチームサイトやその掲示板等を上手く活用してチーム、プロジェクト管理に役立ててほしいです。
また、SharePoint Onlineにはアンケート機能が標準装備されています。この機能を使えばチーム内での意見等も簡単に収集でき、プロジェクトに関する疑問点や作成したチームサイト等の疑問点や改善点等も出て、より良いサイトの構築や運用に繋げることもできるでしょう。もちろんこのサイト作成機能では権限を設定でき、チーム内の限られた人のみ編集を行えるようにしたり、チーム以外の社内の人にも情報を公開したりすることも可能です。この機能を上手く利用して社内、チームの業務の円滑化を図ることができます。
さいごに
SharePoint Onlineには様々な機能が用意されています。その中でも今回ご説明したサイトを作成する機能はプロジェクトを円滑に進める上で非常に重要なツールとなるでしょう。チームで情報を共有でき、同時作業を可能にし、チーム内のコミュニケーションの場としても重要な役割を果たします。仕事は一人だけではなかなか完結しません。様々な部署や様々な技術をもった人、そして様々なシステムツール等と協力、助け、助けられ成り立っています。中でもSharePoint onlineのような優秀なツールは必要不可欠です。すばらしい技術やスキルをもった人の能力を最大限に、もしくはそれ以上に発揮させるには優秀なツールが必要です。これだけに限らずこういった優れたツールはたくさんあります。それらを適材適所で上手く活用し、優秀な人材と融合させることで様々なビジネスシーンがより鮮やかに彩られるのではないでしょうか。
