Power Automate(SharePoint Flow)とは? 使い方も紹介します。

はじめに

Power Automate(SharePoint Flow)というものをご存知でしょうか。Office製品のひとつにPower Automate(SharePoint Flow)というワークフローを作成するサービスがあります。現在は、「Power Automate」という名称に変わりましたが、これまでは「SharePoint Flow」と呼ばれていました。
Workflowとは、業務の一連の処理手続きをシステム化、もしくは図で表したもので、おもに日常で対応することが決まっている仕事の自動化や、業務の簡易化するために使われます。たとえば、書類作成(申請→書類作成→印刷)と言った事務作業も、Workflow化すれば、日常で対応することが決まっている作業の自動化を行うことができます。Power Automate(SharePoint Flow)が使える環境なら、そのようなWorkflowを基本的には無料で作成できます。選択肢を選んで作業を進めるだけでWorkflowが作れるため、プログラミング知識や特段このサービスを使うための専門技術も必要ありません。よく作られるFlowのテンプレートも豊富に用意されています。

どのようなことができるのか

具体的にどのようなことができるのかというと、よく使われる機能には以下のようなものがあります。

  • ファイル同期
  • データの取得、収集
  • タスク管理
  • メール送信
  • 通知

ビジネスシーンではよく行われて、それらを自動化してくれます。

使用例

では実際にどのように利用できるかを簡単にみていきましょう。

承認ワークフローの使い方

これはSharePointやGaroonなどでよく使われている、経費申請、稟議書の回覧等といった上長の承認を得るワークフローです。具体的には、ユーザーが申請、上長が内容をチェック、上長2が内容をチェック、というような流れのワークフローです。これらの申請を出したり承認したり、申請承認者へメール送信や通知で知らせるなども当サービスで対応することができます。

Twitterで情報収集の使い方

Power Automate(SharePoint Flow)はTwitterとの連携も可能です。ツイートの管理や、送信・検索・フォロワー表示などを行うことができます。利用シーンとしては、自社の製品名を含むツイートをAzure SQL上のテーブルに格納していき、それらの呟きを分析してマーケティングや製品改良に活かす、などです。
また、Twitter以外にもFacebookなどのSNSとも連携可能なので、今まで手動で収集していたユーザーの声を収集することができます。これにより人件費を削減し、収集漏れもなくなります。

ヘルプデスクのタスク管理の使い方

ヘルプデスクではメールや電話での問い合わせをチーム内で共有するために一覧化していることがあります。この一覧化は人力、手動で行うことが多いですが、時折登録漏れが起きてしまうことがあります。この登録部分をPower Automateが対応してくれます。

  1. 受付用のメールボックスにメールが届いたらPower AutomateからMicrosoft Plannerにデータを登録
  2. 登録されたデータをチームリーダーが手動でメンバーに割当
  3. 割り当てをトリガーにして担当メンバーに通知やメールを送信
  4. 通知やメールを受信したメンバーは自身が担当している分の問い合わせ・連絡対応を行い、進捗を更新
  5. 対応期日が近づいている問い合わせはメンバーとリーダーに通知

そうすることによって、大半の今まで手作業で行っていた作業が自動化できました。また自動化することによって登録漏れなども人的ミスもなくなります。

コネクタ紹介

Power Automateから各種サービスに接続するための仕組み(通信できるようにするための、APIプロキシ・ラッパーのこと)をコネクタと呼びます。コネクタは2018年7月時点で244個も用意されているのです。その中でも人気があるとされているコネクタについて紹介します。

Outlook Online、Outlook.com

これは二つ別々に用意されていますが、内容的には似たようなものなのでまとめて紹介します。トリガーとしてはメールが届いたときやイベントが作成・変更・開始された時などがあります。アクションとしては、イベント作成やメール送信、フラグの設定、添付ファイルの取得、各々の予定取得などが可能です。
特定のメールを受信した際に上司へ転送する、カレンダーに登録があったら通知するなどの利用方法があります。

OneDrive

トリガーとしてはファイル作成時や変更、修正時です。ファイル変換・作成、削除をアクションとして実行することができます。メールで送られてきたファイルを自動でアップロードする使い方もできます。

SharePoint

SharePointのトリガーとしてはファイルやアイテムの作成・変更・削除された時などで、SharePointのアクションはファイルの作成・変更・削除・コピーなどです。SharePointのリストやライブラリのアクセス権限設定系ができません。SharePoint Designerで作成するワークフローであれば可能ですが、その辺りもできるようになるとPower Automateに置き換えられて便利な使い方です。

Notifications

シンプルな通知のことです。iOS、Androidのスマホ用のPower Automateアプリがあり、インストールしているだけでスマホに通知を送ることができます。こちらはトリガーはなく、その他のコネクタのトリガーと組み合わせて利用します。アクションは2種類で、スマホアプリからの通知とメールで通知と非常にシンプルな使い方です。

まとめ

本記事で使い方を解説してきましたが、主にどのようなサービスかご理解いただけたでしょうか。様々な分野で業務の効率化を図り、経費やミスの削減につなげてくれる、そんな便利なサービスです。freeプランでも十分に使い込むことができますので、たくさん触れてみて、自分にあった使い方を見つけてはいかがでしょうか。

参考文献:
https://blog.formzu.com/how_to_make_approval_flow_in_msflow
https://tech.la-fra.com/2018/07/22/post-186/

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