SharePoint Onlineでワークフローを作成し業務効率を改善しよう!
ワークフローとは?SharePoint Onlineでの作り方
ワークフローとは
まず初めにワークフローとは何なのでしょうか。ワークフローとは業務に関する一連のやりとりの流れのことを言います。「誰がどのようにはじめ、判断や処理をし、完了するのか」という流れが大体の業務には付随してきます。例えば会社で使用している備品の管理について、足りない備品があったり、新しく必要になる備品があったりすると次のような決められている流れで申請や発注が行われるのが一般的です。
例(書面によるものとする):備品が必要になる人物の購買申請→上司の押印→管理部門の部門長の押印→総務担当者が注文書にて発注。
また、稟議決裁業務のように組織の意思決定を行う場合など、書類の種類や判断をする担当者、間に挟む人物の数など流れが複雑に変化することもあります。例えば新規取引先の与信申請などは、金額が大きくなるほど許可の必要な人数が増えたり、押印が必要な担当者の人数が変わってくることが多いです。
新しい業務を開始するときも流れを決定するのは同じです。まずはその業務について、担当者を決めたり誰の承認が必要であるのかを洗い出したり、どのような書類が必要なのか調査したりするなどし、それに応じた流れを定義することが業務の基本になります。この業務の流れこそがワークフローです。SharePoint Onlineではそのワークフローを作成することができます。
これまでのワークフローとこれからのワークフロー
これまで一般的には様々な申請などは紙やメールで運用されることが多く、まだそのような運用方法を続けている会社もあります。しかし、紙やメールにはデメリットも多いのです。紙での運用は物理的に無くしてしまったり保管場所が分からなくなってしまったりという問題が起きやすいです。申請書が増えれば増えるほど場所も取りますし、必要になった際に探すのにも労力と時間を要します。また、メールでの申請には都度誰に送ればいいのか確認が必要になったり、誤送信してしまったりする可能性もあります。数ある問題を起こさないようにするためには申請者、承認者ともに厳重な確認が必要となり、普段の業務の工数を圧迫してしまいます。かなり効率が悪くなりますしデメリットが多いです。
ワークフローシステム
上記で挙げたデメリットを解消するために必要なのがワークフローシステムと呼ばれるものです。ワークフローシステムでは申請・承認・決裁業務を電子化、そして自動化することが最良であるといえます。紙の申請書ではなく、用意されたフォームに必要事項を入力するところからワークフローがスタートします。申請者は用意された申請フォームの中から選択しパソコンやモバイル端末を使って入力するだけで良いので時間的にもかなり短縮できます。さらに承認者もネット上で確認できることから申請から承認までの時間も短縮できるといえます。
SharePoint Onlineでのワークフローの作り方と種類
SharePoint Onlineでは下記の5つのタイプのワークフローを作成することができます。
SharePoint Onlineのワークフロー1:承認ワークフロー
承認ワークフローは最も基本的なワークフローになります。ドキュメント、もしくはアイテムが承認のためにユーザーやグループに回覧されます。ワークフローの中のタスクの期限については、日数・週数・月数で任意に指定することができます。承認者が非承認とした場合にワークフローを終了するなど無駄なフローを回さない設定をすることも可能です。
SharePoint Onlineのワークフロー2:フィードバック収集
1の承認ワークフローをベースとします。ドキュメント、もしくはアイテムをユーザーのグループに回覧し、承認者からのフィードバックを得ることが出来るように設計されています。フィードバックは全体がまとめられ、ワークフローを開始したユーザーに送信されることになっています。ただし1で記述したような最初の承認者が非承認とした場合にはワークフローを終了する機能はありません。
SharePoint Onlineのワークフロー3:署名の収集
Officeアプリケーション(WordやExcel、PowerPoint等)で作成されたドキュメントをユーザーのグループに回覧し、署名を収集するためのワークフローです。署名はデジタル署名として残ります。承認者は署名を収集するためのタスクを受信すると、SharePoint Online内のタスクリストやアプリケーション(Word、Excel、およびPowerPoint など)のドキュメントからそのタスクに署名することが可能になります。
SharePoint Onlineのワークフロー4:発行ワークフロー
基本的には1の承認ワークフローと同じで、承認のためにコンテンツを回覧します。1との違いは発行機能に対応しているエンタープライズコンテンツ管理サイト用に設計されている点になります。
SharePoint Onlineのワークフロー5:三段階の状態管理
3つの状態を通してリストアイテムの状態をトラッキングするよう設計されているワークフローです。量が多い、そして追跡が必要であるアイテムや組織のビジネスプロセスを管理することが出来ます。
これら5つのワークフローをSharePoint Onlineで作成するためにはSharePoint Designerのダウンロードが必須となります。SharePoint Designerはダウンロードページより行うことができます。
SharePoint Onlineのカスタムワークフロー作り方手順
カスタムワークフローの作り方の手順については下記に例を挙げましたので、参考にしてみてください。
- ナビゲーション→リストとライブラリ(リストとライブラリ一覧が表示される)
- ドキュメントにアクセス
- リストワークフローを選択(ワークフローの作成画面へ)
- 名前を入力→OKをクリック
- プラットフォームの種類を選択
- ( メニューの挿入タブ)アクション→電子メールを送信するを選択
- ワークフロー中のアクションを追加
- アクションに対する設定をする(電子メールメッセージの定義が表示される)
- 必要な情報を入力
- OKをクリック
- (リボンメニュー)管理→ワークフローの設定を選択
- 開始オプション→アイテムが作成されたときにワークフローを自動的に開始するを選択
- 発行を選択→ワークフローを設置する
作り方の例は以上です。この中で任意にアクションなどの設定を変更することで独自に最適なワークフローを作成することができます。作成者によって様々な作り方があります。ワークフローを作成し効率よく業務に取り組みましょう。