Word 2019、Microsoft 365って?

はじめに

Wordと言えば、皆さんお馴染みのMicrosoft社がリリースしている文章作成アプリケーションの事ですよね。その歴史は古く、日本で発売されたのは1991年12月、ホームであるアメリカでの発売は1983年10月と、長い歴史を有しております。WordはExcelやPowerPointなどと並んでデスクワークをするうえでは必要不可欠なツールです。現在、リリースされている最新版はWord 2019とMicrosoft 365の中のアプリケーションであるWordです。ここで皆さん「ん?」と思いませんでしたか?まず、Microsoft 365って何?って思いますし、Office製品と言えば、Word 2010、Word 2016などバージョンが製品名の後ろに記述してあったのに365ではどのバージョンか分からないじゃないかと思いますよね。本記事ではWord 2019(以下、2019)とMicrosoft 365(以下、365)との違い、何が強みなのか等取り上げていきます。

2019と365の違い

そもそも365とは何か、一言で言ってしまえば「Office製品を色々詰めたセットパック」の様な物です。ここでは2019と比べながら更に詳しく365についてご説明していきます。

その1.料金体系

最も大きな相違点の一つとして料金体系がまるで違う事が挙げられます。2019は他のバージョンと同じように、ソフトウェアを買います。料金はWord単品で16,000円程度(ダウンロード版なら数百円安い)、ExcelやPowerPointなどの他の製品と抱き合わせた、Microsoft Office Personal 2019やMicrosoft Office Home & Business 2019では3万円代で購入することが出来ます。一方、365はサブスクリプションで定期購入する方法です。そして、365はWordやExcelを単品で購入することは出来ず、他の製品と抱き合わせた形で購入します。価格は家庭向けのMicrosoft 365 Personalという製品で年に12,984円で、月額で1,284円で使用できます。

その2.バージョン

今までのWordを思い出してみてください。アップロードはされましたか?色んな機能が使えるようになったりデザインが変わったりしましたか?答えはしていませんね。このようにWord 2010、Word 2016のようにバージョンで表示されている物はリリースされた当時のままの機能までしか使用できず、最新版が使えるということはありません。現在最新版である2019も例外でなく、機能や洗練されたデザインにうっとりするかも知れませんが、この先3年6年と経過していく度に新しいバージョンがドンドンリリースされてキリがありません。買ったらそれ以上の請求はない代わりにアップデートなどはない、永続的なライセンスです。一方、365では常に新しいバージョンが使用できます。先ほどの料金体系がサブスクリプションであるという話に繋がるのですが、こちらは継続的に出費を求められる代わりに最新のサービスを受けられます。365はリリースされたのが2011年でしたが、現在も継続してサービスを行い、その年その年の最新のWordやExcelを利用者に届けているのです。

その3.インストールできる台数

2019の方では2台までしかインストール出来ません。しかし、365は端末にインストール、サインインすることで同時に5台の端末から使用することが出来ます。しかも、PCだけでなくタブレット端末やスマートフォンでもOffice製品を使用できるので、外出先でも資料を受け取り、加工することも可能です。

その4.オンラインストレージ

365にはワンドライブ(ストレージアプリケーション)で1テラバイトのオンラインストレージがついています。どんな端末からもファイルや写真のバックアップやアクセスを可能にし、自動保存も可能で共有なども簡単に行えます。

その5.サポート

2019ではインストール用にのみ、初期のテクニカルサポートが含まれており、継続的なサポートはしておりません。一方で、365は料金を支払っている間(サブスクリプション間)は技術的な問題やサブスクリプション、課金のサポートに関して問い合わせが出来ます。なお、この時の別途料金は掛かりません。

Microsoft 365は企業向け!?

厳密には全ての製品が企業向けというわけではありません。365の中にも個人向けのMicrosoft 365 Personal(旧称:Office 365 Solo)という、Word、Excel、PowerPoint、スカイプなど主要なアプリケーションとサービスが入った製品もあります。しかし、Microsoft社が企業向けにリリースしている製品はグループウェアに注力しており、個人で家庭用に使うには手に余りそうなものがあります。

「Teams(チームズ)」

そう思わせたサービスの内一つがチームズです。これはチャットでの文章のやりとりやビデオ通話でのオンライン会議、録音などの機能を持ったサービスです。このチームズが入っている製品はテレワークを始めるにはうってつけのものだと言えます。

「SharePoint(シェアポイント)」

ファイル、情報の共有を目的とした企業向けサービスです。部署ごとにポータルサイトを作成するなど、チームサイト内のコンテンツを管理する機能が備わっており、ワークフローを作成することでチームの混乱を防ぎます。また、ExcelやWordと連携が取れ、一つのファイルをみんなで編集することも出来ます。

これらのサービスが入っている製品はまさにコロナの影響でテレワークを本格的にやっていこうと考えている企業の方にぴったりのツールでは無いでしょうか。以下にMicrosoft社がテレワークを始めるにあたってお勧めの製品をご紹介します。

テレワークにはうってつけ

「Microsoft 365 Business Basic」

Web版のWord、Excel、PowerPointなどは出来るものの、アプリケーションは入ってはいない製品です。しかし、エクスチェンジ(企業向けメールサービス)、ワンドライブ、チームズ、シェアポイントが含まれているサービスが充実した製品です。値段は月額540(税抜)円です。

「Microsoft 365 Business Standard」

Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Access、Publisher(デザインソフト、グリーティングカードなどを作る)などのアプリケーション、Business Basicのサービスを併せ持った製品です。値段は月額1,360(税抜)円、一か月間は無料でお試し出来ます。

「Microsoft 365 Business Premium」

Business Standard+インチューン(端末やセキュリティの管理をするサービス)とアズールインフォメーションプロテクション(電子メールの管理や保護をするサービス)のサービスが含まれています。値段は月額2,180(税抜)円で、一か月間無料で試せます。

おわりに

まとめとして、Word 2019バージョンという製品は有りましたが、Word 365という製品は存在しません。あるのはMicrosoft 365という製品で、その中に最新のWordやExcelなどのOffice製品が詰まっているのです。私事ではありますが、ちょうど我が家のOffice製品もサポートが終了しそうなので、2019を買うか365を買うかで迷っていたので、個人的にタイムリーな記事を書けて楽しかったです。我が家には私だけでなく、家族もOffice製品を使っており、続々と新しい機能が追加されると混乱を招く恐れがある他、毎年課金をするのも億劫なので2019の方を買おうと思っています。しかし、最後の方にも記述した通り、コロナ禍でテレワーク始めようとしている企業、従業員には常に新しいツールで業務を行って欲しい企業には断固としてお勧めできるのは365の方です。さて、長くなってしまいましたが、この記事がOffice製品購入を考えている方や企業の参考になれたら幸いです。最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

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