社長 末光正志のブログ

ハギング・フェイスにおけるLLMの現状と展望について

LLMの現状

Hugging Face Hubの規模

  • 100万以上のAIモデルがホスト
  • テキスト生成、音声処理、画像処理など多様なモデルを提供
  • 10万以上の組織がプライベートモデルを開発・共有

主要なベースモデル

  • Mistral系:Mistral-7B、Mixtral(MoEアーキテクチャ採用)
  • Meta系:Llama 2(7Bから70Bまでのバリエーション)
  • BLOOM:46言語対応の大規模言語モデル
  • Falcon:Technology Innovation Institute開発の高性能モデル

日本企業の取り組み

サイバーエージェント

  • OpenCALM-7B(68億パラメータ)を開発
  • 広告制作、チャットボット、医療分野での実用化
  • 225億パラメータのCyberAgentLM3-22B-Chatも公開

楽天

  • Rakuten AI 7B(70億パラメータ)を開発
  • MoEアーキテクチャを採用したRakuten AI 2.0をリリース
  • 日本語処理性能を大幅に向上

BERTの重要性

アーキテクチャの特徴

  • 双方向コンテキスト処理が可能
  • トランスフォーマーのエンコーダー構造
  • 事前学習と微調整の2段階プロセス

優位性

  • 豊かな文脈理解能力
  • 様々なNLPタスクへの適用可能性
  • 高い汎用性と実用性

今後の展望

モデルの集約傾向

  • 主要な基盤モデルへの収束
  • 信頼性と実用性の高いモデルの優位性
  • Linuxディストリビューションと同様の集約傾向

利用形態

  • 特定用途向けのファインチューニング
  • 業界特化型カスタマイズの増加
  • エッジデバイス向け軽量化モデルの開発

これらの動向は、LLM技術の成熟と実用化が着実に進んでいることを示しています。今後は、特定の用途や産業に特化したモデルの開発が進むと同時に、基盤となる主要モデルへの集約が進むことが予想されます。